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空手から和良久へ 〜前田比良聖のあゆみ〜

5.見えない糸に引かれて

私は南禅寺に帰りました。

そして、とりあえずアメリカに残した私の道場と生徒達のことを思い、再度渡米する準備をしました。彼らに「また帰って来る」と約束をしていたからです。今度は永住しようと決意していました。そうなると、離れる日本をもう一度確認したくなりました。

それで渡米までの期間を神社、仏閣を訪ね歩くことに費やしました。



ある日、いつものように大阪駅に出て「今日はどこに行こうか?」と思案していました。地図でも見ようと本屋さんに入りますと棚から眼に飛び込んできた一冊の本がありました。「武の真人」(たま出版、砂泊兼基著)という合気道開祖 植芝盛平の自伝でした。これが大島先生の道場での出来事に続く「第二の導き」でした。

何気なく手にとってページをめくると「大日本武道宣揚会」という一九三二年に実在した日本最大の武道組織。それが兵庫県竹田町にあったということ。「まだあるのか?もうないのか?」私は確かめたい衝動に駆られて電車に飛び乗り竹田に向かいました。


長時間揺られながら居眠っていると、ある駅に停車しました。「綾部〜綾部〜」のアナウンス。これが「第三の導き」でした。

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