特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座

誌上講座682「言霊即ち武道なり」

稽古人にとっては言うまでもないことなのですが、
再認識のためあらためて言います。

実は、私たちが使う言葉には
想像もつかない驚くべき威力が秘められています。

それを「言霊(コトタマ)」と言います。
言霊とは宇宙に遍満する力であり、
人類がもつ究極のエネルギーを引き出す法則です。

その言霊の法則で生まれたのが武道です。

和良久の目的である争いの無い元の清々しい日本
「言霊の幸はう国」に戻す策として、
私たちは、まず一般にもわかりやすい体操「八力」を通して
言霊の法則を普及します。

ヨガや太極拳など、外来の呼吸法や身体操作法によらず、
この日本にも正しい言葉の使い方に合った呼吸法と
身体操作法のあることを
一般に知っていただく機会をつくりたいと思います。

そして、これによって、急速に進む人心荒廃に
少しでも歯止めを利かしたいと存じます。

天と地の水火は、人の水火と同じです。

天に黒雲湧き起こり、イカズチ猛り、風雨容赦なく大地に吹きつけ、
また地が揺れ動き、川海の波たち騒ぎ、巷に悪霊さまようは、
まさに天地の水火が乱れている証です。

人の水火の乱れ、すなわち人心荒廃が、
即天地の水火に写ります。

ここに「天地人一体なり」の理がはたらきます。

人の水火の乱れを正すことが、
天地の水火を正すことに直結していることを知るならば、
私たちは今すぐからでも
水火を正していくべきではないかと思います。

世の中が良くなるも悪くなるも、
すべてはわれわれ人の水火の活用一つであることを
いにしえの人たちは知っていたのです。

では、どうしてその水火を正すのか?

これがすべてではないかも知れませんが、
少なくとも私たち和良久の稽古人は
その方法の一つを知っています。

私は、もう言霊の法則に従う以外に
人類存続の道はない・・・とさえ思っています。

さて、その一握りの言霊の法則は、
神道系の武道の中で静かに、そして密かに伝承されてきました。

私たちはそれを自覚して、愛する兄弟姉妹が住むこの世界のために、
心して鍛錬を続けなければならないと覚悟をあらたにいたします。

このように日本武道は、神道の歴史とともに、
今日まで脈々と受け継がれてきた日本が
世界に誇るべき素晴らしい伝統文化なのです。

なぜなら、武道は言霊の原理を
はっきりと技として変換しているからです。
技そのものが言霊なのです。

これ以上の「日本伝統文化」があるでしょうか。

武道は、数ある日本の伝統文化の中でも
唯一他国の文化や思想に染まらず、
また時代の流行にも惑わされず、
終始一貫してひたすら純粋に国風を守り続けてきました。

何もかも時代の流れとともに
変わっていくものが多い世の中ですが、
世の中には変えてはならないものもあると思います。
それが言霊の法則です。

日本伝統文化とは実に言霊の法則のことを言います。

しかし、現代において
日本伝統文化も探ってみれば実は外国のものだった、
と言うことがよくあります。

どれがそうなのかと言うのは、
支障あってここではあまり言えませんが、
私が申し上げたいのは、
唯一武道のみが原型をとどめている・・・
と胸を張って言いたいのです。

しかし、現代残っている武道も
よく調べれば外来のものが混じっています。

だから私は言霊の法則に忠実なる和良久を
世に出す決意をいたしました。

「永遠に変わらないものにこそ本当の価値がある」
とする本来の武道は、
太古からの理念を今日まで大切に温め守り続けています。

その追従を許さない崇高な理念と実践をもって、
今日まで真っ直ぐに育ってきた素晴らしい心身修練法こそが
日本武道なのです。

それは、3000年とも4000年とも言われる
インドのヨガや中国の気功、
太極拳に勝るとも劣らない気の遠くなるような長い歴史と
その中で培われた確たる技をもっています。

さて、長い間封印されたこの日本武道が、
この混迷する時代に和良久と言う名を得て復活したことは
大いなる意思の力によるものと思わずにはおれません。

この洗練された技と心を世界に発信することは、
日本人がもう一度この日本の偉大さに気づき誇りを取り戻し、
そして世界人類が和の心に目覚める突破口になることと
確信いたします。