特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座212


「和良久って何だ?」 (9)


既成武道の中にも、りっぱな教えをもっている
流派があると思いますが?

・・・そう問われました。

確かに既成武道の中にも、哲学的、宗教的な
素晴らしい教えを説いているものが見受けられます。

しかし、いくら高い教えを述べていても、
実際に行っている稽古は相変わらず、
眉をひそめて、苦痛をこらえつつ、相手に襲い掛かり、
相手を倒す格闘の術を訓練しているのです。

理念と実践は別個のものではなく、
同時に稽古を進行させてこそ身につくものです。

例えば、愛を説きながらなぜ相手を投げたり、
腕を逆に捻ったりするのでしょう。
また和の精神を掲げながら何で、
奇声を発して相手を脅かすのでしょう。

既成武道は、このように、
その術から理念を編み出したのでなく、
禅宗をはじめとする仏教や、儒教、キリスト教
などの教えを無理につけたして
自己の教理としているのです。

霊と体は一体となってこそ意義があります。

和良久は、太古の理念に基づき、
忠実に技を再現しています。
動きながら、その元の姿を感じていくことが出来ます。

「武は神より来るものであり、
破邪顕正の道こそ真の武道である」
と出口聖師はおっしゃっておられます。

武道は絶対平和を志向すべきものであり、
絶対戦ってはならないと思います。

戦いの訓練をもって平和の道を模索するというのは
少し無理があるように思います。

私は、いくら高い思想をもとうとも、
戦いを美化し正当化する既成武道の姿勢には疑問を感じます。



続く・・・