特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座25

殴り合いの心理 (1)

私はご承知のように、以前は空手の世界にいました。

常に試合を前提としたスパーリング形式の殴り合い、
蹴り合いの稽古・・・いや、練習に汗した日々でした。

<稽古とは古(いにしえ)をおもう、考えるということであり、
 スポーツのような練習とは全く趣を異にします>

ノックダウン形式を採用する組織におり、
毎日戦々恐々として暮らしていました。

いつも対戦相手のことを考えては脅え、
自分を奮い立たせるために大きな口をたたき肉食を主にし、
大酒を飲み、練習以外の日は戦いの恐怖からのがれるため、
低俗な遊びにふける。

しかし、表向き真摯な武道家を装い、
いい子ぶって謙虚な風をしていますが、
内心はまったく逆のことを思っていました。

格闘をやるとは、結局情けを棄て、
すべてを破壊する根性がないとやっていけません。

そのように、野獣のような体力と精神を得ることを
いつも切望していました。

小さな子供たちに偉そうに「青少年健全育成」なんて
掲げていますが、選手たちはもとより、師範たちも
そんなことは単に隠れ蓑に過ぎず、二の次です。

ただ相手を叩きのめす技術を身に付けるのに必死ですから。
自分のことに一生懸命なのに人のことどころじゃありません。

一端試合台、もしくはリングに上がる前などは、
たとえそれがチャリティーの場であってももう誰々のため・・・
なんてことはこれっぽっちも浮かばず

ただ怖くて怖くて・・・しかし、そんなこと誰にもいえないので
「あんな奴たいしたことない。一発だ!」なんて偉そうなこと
言って自分をごまかします。

さて・・・鮮血の修羅場、殴り合いの開始です。


続く・・・