特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座252


「素手の技」(7)


では、和良久、もし素手を使えば・・・をに具体的に解説します。

和良久の八力はあらゆる動きを正しく、正確に、
そして強力にするための基本です。
この八力を私達は日頃木剱で稽古しています。

素手の技とは、その木剱を持つのと同じ感覚で
相手の手扱うことです。

木剱を使うとき、ご承知のように
手の中でコロコロと自転を行っています。
そして自転にともない公転が発生し、大きく旋回が起こります。
この木剱の原理をそのまま素手で行います。

その剱を持つ八力の運動により、猛烈な螺旋が起きます。
簡単に言えば、この
「旋回力を相手の中心に向かって打つ」ということなのです。

例えば「凝」で説明します。

右手を持たれたら、持った相手の手に
もう一方の自分の手を添えて、つまり両手でもって
内回り旋回させていきます。
その旋回する力を相手の体勢が崩れるまで行うのです。

すると、当然のことですが、
相手は立っていられなくなり倒れてしまいます。

また、筋肉は骨に螺旋状に巻きついています。
その筋肉の形状どおりに、旋回させるだけなのです。

旋回させるだけだと言っても、
これは和良久独特な特殊な技法ですので、
やはり木剱をしっかり稽古しないと
使用不可能な技でありますが。

さあ、これに近い力が
前の誌上講座で述べました、アメリカでのお話です。
か弱い女性が大男を跳ね飛ばした際、
女性はドラッグ中毒で全身の力が抜けきっていました。

僅かに体を捻る力で相手を寄せ付けなかったこの力こそ
自然に螺旋を生み出したのです。

しかし、麻薬を使ったり、体の力を抜けば言いといった
安易なことは危険がともないます。

それは、麻薬が効いている内は体の筋肉に痛みが感じず、
骨折しても、またピストルで撃たれても
痛みは感じない状態にあることを知って下さい。
きっと、この警官を跳ね飛ばした女性は、薬が切れた後、
体の各所が傷つき、故障をおこして
痛みに泣いていることだったでしょう。

螺旋は力の元です。
その力に対抗できるものは
この世に無いと言ってもいいと思います。
ただその力を善に使うか、悪に使うか・・・です。

素手を使うには剱の稽古をしっかりしないといけない
と言う自覚が出来ますが、ここで少しく剱の稽古に
身を入れて行っている方なら分かると思いますが、
一心に剱の稽古(75剱)を行っていると
素手があまりに次元の異なる技法であることを覚り、
不思議なことですが、素手を真剣になって
やる気が起きない心持になってきます。

これは、螺旋の稽古の効能と申しますか・・・
体と心を丸く、丸く、マイルドに仕上げていく作業を
していきますので、倒すという戦闘的な素因が
薄れていくようです。

和良久の素手は、僅かな力で、それは面白いほどに
技が効いてきます。
当然です。八力と言う中心の力を使うからです。
それは宇宙の力言ってもいいと思います。
しかし、この「面白い」と言うのが落とし穴なのです。


続く・・・