特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座344


「天の数歌」


八力の型を行うにおいて約30秒間
そのままの姿勢を保持します。

思えばけっこう長い時間のように思いますが、
私の場合、心の中で天の数歌を唱えることにします。

不思議やこの言霊を唱えるや、
全身大いなる平安につつまれます。

邪念も湧かず、何とも言えない心地よさに
時間の経つのも忘れ、
あっと言う間に30秒が経過します。

『一二三四五六七八九十百千万

布留辺由良 布留辺由良』

(ひと、ふた、み、よ、いつ、むゆ、なな、や、

ここのたり、ももちよろず

ふるべゆら ふるべゆら)

・・・以上を、一回の技の停止時に2回唱えると
丁度2〜30秒になります。

なお『布留辺由良 布留辺由良』
(ふるべゆら ふるべゆら)を言霊学で解釈すれば、

「ふる」は「振る」であり、上下の強い振動であり
「震い」であり、三元に言うタテの力「剛」です。

「べ」は、指針、方向性を持った言霊「へ」の
音声の重なりであり、物事をやり遂げる強い意思を表す。

また「ふる」の「る」は螺旋であり、螺旋しつつ
上下に昇降する様を表します。

「ゆら」は「揺れる」であり、左右のもつ
柔軟さであり、三元で言うヨコの力「柔」です。

また「ゆら」の「ら」は上記と同様の螺旋運動を示し、
螺旋しつつ左右に揺れ動く様を表します。

統合して解釈すると、タテの水火と、ヨコの水火を
螺旋の力で浄化融合させ、
調和平安を取り戻すということです。

以上で分かるように螺旋運動のリズムが
「ふるべゆら ふるべゆら」という
波をもった波動なのです。

八力の型、または八劒の型において
螺旋を描く際の波が
「ふるべゆら ふるべゆら」です。

私は、稽古の時、この言霊を常に心で唱えています。

目前の空気が、円やかに豊かに変わるのが
はっきり分かります。

一人でも多くの人たちが、劒をとり、人に向かい、
虚空に向かって「ふるべゆら ふるべゆら」と
技の練磨をされること望んで止みません。

皆様が劒をもって稽古をされる。
その行為そのものが尊いのです。
必要なのです。

さて、天の数歌の意味については出口王仁三郎師著、
霊界物語を参照いただきましょう。

以下、原文のまま紹介します。


『天の数歌は天之宇受売命に始まり、後世に到りては
鎮魂祭の際に、猿女の君に擬したる巫女が受気槽を
伏せて、其上に立ち鉾を槽に衝立て此歌を謡ひ、
以て天皇の御寿命長久を祈りしものなり。

国語にて霊妙なることを『ひ』と云ひ、
『と』は敏捷なる活気鋭きを云ふ。

宇宙の本体は霊妙にして活気の最たるもの、
故に之れを『ひと』と云ひ一と数ふ。

本体の霊妙活気を他より之を見れば『力』なり。

力に依つて変化す『ふ』は浮出沸騰の義
『た』は漂ひ動くの義あり、
則ち『ふた』は宇宙の本体霊機の力に依りて
始めて開発す、故に之を二となす。

本体活動して霊機の凝固するもの之れ物体なり。

物体は『み』なり、また実なり、充るの意あり、
これを三となす。

この霊力体なる三大要素ありて始めて爰に世(四)、
出(五)と数ふ、

動物植物蔚然として萌るを(六)と数へ、

万有生成(七)

弥(八)

凝りて(九)

人世の事足(十)

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『一二三四五六七八九十百千万』
と繰返し繰返し謡ひ給へば、百雷の一時に轟く如き
大音響四方に超りて、紫微宮天界は為めに震動し、

紫の光は四辺を包み、太陽の光は次第次第に光彩を増し、
現今の我宇宙界にある太陽の光に増すこと
約七倍の強きとなれり。

 一 は霊也、火也、日也。
 二 は力也、吹く呼吸也。
 三 は体也、元素也。
 四 は世界の世也。
 五 は出る也。
 六 は燃る也。
 七 は地成る也。
 八 は弥々益々の意也。
 九 は凝り固るの意也。
 十 は完成の意也。
 百 は諸々の意也。
 千 は光也、血汐の血也。
 万 は夜出るの意也。

之を大括して略解すれば、
霊力体によつて世が発生し、
水火の呼吸燃え上り、初めて地成り、

弥々益々水火の気凝り固りて
完全無欠の宇宙天界は完成され、

諸々の地の光は暗夜に出現して
総てのものの目に入るといふ言霊にして、
造化三神の神徳を称へ奉り、

其の徳にあやかりて紫微天界を修理固成し、
諸神安住の清所に照さむとの意を
謳ひ給ひしものと知るべし。

四方の曲津を斬り払ひ、清め澄まし、天清く、神清く、
道亦清く、百神の濁れる心は清まりて
紫微天界は次第次第に妖邪の気消え失せにける。


続く・・・