特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座406


「技が出来た・・・とは」(1)


俗に「技が出来た」・・・と言いますが、
「この技が出来る」また「技が完成した」とは
一体何なのかを考えてみましょう。

技が出来た・・・にも次のような三段階のレベルがあります。


1、相手の打ちがこちらに届こうとする寸前をとらえる
  (眼に見える大きな動きへの対応)

2、相手が打とうとして動いたところをとらえる
  (五感で感じるわずかな動きへの対応)

3、相手が打とうとする気をとらえる
  (五感を越えた眼に見えない心の動きへの対応)


さて、今回は、以上の一番目の部分で
解説させていただきます。

まず1のレベルで「技が出来る」とは以下のようなことです。

1、調子、拍子、間がとれること(水火があっている)
1、いかなる角度であっても難なく対応できること

1、相手の筋力的強さに屈しないこと
1、受けた瞬間に同時に反せる動きであること

1、筋力に頼らないものであること
1、呼吸が滞ることなく円滑に出来ている

1、動きが滑らかであること
1、気迫充実していること

1、腰が入っている安定した体勢である
1、すべてが「八力」に当てはまり、解説出来る

以上のようなことですが、要約すればこのように
なります。
■「いかなる打ち方をされようとも、難なく的確に対応出来、
相手の打ちを受けた瞬間に打ち返している」

以上のような、いかなる打ちにも対応できる動きとは、
例えばそれは竜巻のような渦、また海流の渦のような、
すべてを内に巻き込む求心力、そして外へ向けて
はじき出す遠心力ではないかと思います。

つまり、螺旋運動が的確に出来ることが、
これらのことを可能にする基本なのです。


続く・・・