特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座417


「基本に帰る」


基本の徹底は、何も武道に限らずすべての
ことに通じることなのでしょうが、

難しいと思えることに関わる時ほど、
心身を元のあるべき位置に置き、
堅実に、確実にひとつひとつのことをクリアしていく
心構えが要求されるのではないかと思うのです。

技に例えれば、和良久では、
これを「ウ」の状態と申します。

ウとは、八力の型でご存知のように
「スーウ」と始まる、あの「ウ」ですが、

これは言わば力の凝縮であり、いままさに
爆発せんとする充足状態であり、
そして爆発が終わった後の静寂をも表しています。

日々の我々の生業も、ウに始まって、
ウに終わると言えます。

重要な何かをなすときは、そこに精神を集中し、
体をその精神のリズムとタイミングに合わせ、
心と一体となって取り掛かります。

吸っているとも、吐いているとも、
そのどちらとも言えない
静かな呼吸をしている自分がそこにあります。

この慎重さは、例えば「針の穴に糸を通す」
・・・あの感じです。

そういった意味で、体を上手に使うか、下手に使うかは、
まさに心の持ちようひとつであり、
その心を動かすのが呼吸と言えます。

和良久ほど呼吸に対し、緻密で具体的な
鍛錬方法をもった稽古事は他にありません。

気(武道的な)ということに対しても、
和良久はそれを解明しています。
そして実際にその気を使って稽古をしています。

和良久には今後新しい技の開発はありません。

八剱、75剱・・・このような、スタートから
フィニッシュに至るまで独創的、
かつ他の追従を許さない完全な技の連携。

このように、すでにすべてがそろっており、用意されて、
その出番を待つばかりなのです。

仮に「新しいもの」があるとするなら、
その「稽古方法」でしょう。

つまり、皆に分かりやすい伝え方と理論の展開こそ、
一般の方たちの待望して止まない部分では
ないかと思います。

既に答えがある、あとはその答えの正しさを実証する
方程式を表すだけ・・・なのです。

皆様のご協力と奮闘を心から期待いたします。


続く・・・