特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座448


「神風」


空気中には、過去、現在、未来にわたる、
あらゆる情報が行き交い、
また情報は空気中に保存されています。

機械的に作られた電波でさえも、
発信機をもって見えない空気中を移動し、
受信機に届きます。

まして、人の思念は機械以上に強く空気に響き、
思う相手、または神に仏に
届くものではないかと存じます。

それは時に空気の状態により、時間を超越して
遅速が生じるものです。

空気の状態が良いと、
情報はすっーと行くべきところに届き、
良くないと滞ってしまいます。

良い状態とは、空気が澄み切って
円やかな波になって動き流れていること、
つまり螺旋波動のことであり、

良くない状態とは、空気が澱んで角ばっており、
波の無い凍結していること、
つまり鋭角波動になっていることです。

空気中を移動し、蓄積される情報の量は、24時間、
しかも人類創生期から、
空気中を一分の隙もなきまでに埋め尽くしています。

送る側と受ける側の流れが円滑に行けば、
その情報は用を足し、
つまり願いは成就して空間に溶け込み、
あるいは何らかに自然に適応した形となって
残るものもあるでしょう。

自殺や横死を遂げた人のあった場所は、
その亡くなった人の断末魔の叫びが、
その場の空気に強烈な鋭角波動として
記録保存されます。

ですから、そこへ行くと背筋が寒くなったり、
なんとも暗い、いやな気持ちになったりするのです。
すべて、空気のもつ
情報保存の作用からくるものです。

近年の戦争などは、
本当に物凄い鋭角波動を発生しています。

それは国境を越えて、
全世界に広がりをもたせています。

だから、そこをお祓いし、
その場の空気に残る情報を消去、
つまり鋭角波動を消します。

そして、亡くなった人たちの霊を供養する、
つまり、螺旋波動を構築するのです。

さて、今ほど雑念の生じない昔なら、
きっと空気も綺麗な波を打って往来していたことでしょう。

その空気中に生きている我々は、行き来する電波や
思念の影響を受けないはずはありません。

空気中を移動する情報には、素晴らしい情報もあれば、
耳を塞ぎ、眼を覆いたくなるような
吐き気のもよおすものもあるでしょう。

人を思いやる、愛に満ち溢れたものなら、
それはいくら飛び交っても害になるどころか、
むしろ、それは空気に螺旋波動を起こし、
和やかな空間を形創るでしょう。

しかし、先ほど申し上げたように、現代発生する、
そのほとんどが他への誹謗中傷、罵詈雑言、虚言など
悪意に満ちたものです。

また電波だけではなく、人々が発する劣悪な言葉、
行動から生ずるものをはじめ、
様々な鋭角波動を形創る行為によっても、
世界中の空気が傷ついています。

例えば、空気を切り裂いて無数に飛び交う弾丸や、
「そこのけ!」と、われよしに風をきって
走り回る車やバイク。

また、冷たい視線や暴力、冷徹な感情、

恐怖と激痛に苦しむ子供たちの泣き声、
絶叫して逃げ惑う群集の叫び、

空腹に倒れ、蝿が群がる中で息も絶え絶えに
虚空を見つめる悲しげな眼、

そして、それら生き地獄に苦しむ人たちを尻目に
あらん限りの贅を尽くし、酒池肉林におぼれる
一部の人々の不適な笑い声・・・

それらによって、空気が傷つき、破れ、色あせ、
角質化しています。

以上のような、この世に存在するあらゆる悪意、
邪念から、邪気は発生し、
空間はみごとなほどの鋭角の文様を築き、
氷のように冷たく鋭く変形しています。

多くの人々は、それに知らず知らずに触れ、
傷ついています。

そういう場に行き、試しに呼吸を整えて、
その手で静かに虚空を撫でてみて下さい。

螺旋波動の素晴らしさを知り、
丸い水火の実在を知る和良久の稽古人の皆様には、
空間の、そのトゲトゲしさが分かるはずです。

場所によっては、手をかざさずとも、
体にとげが刺さってくるほどのものを体感されるでしょう。

まるで日の暮れた茨の藪の中を、血だらけになって、
さまよっているような、暗くて、痛くて、
悲しい気持ちになります。

鋭角波動の空間。
そこは、もうこの世において地獄を現出しています。

これだけ空間が傷ついているのですから、
人がイライラするのは無理もありません。
子供たちがキレルのも無理がありません。

他人の言動が、固くて、不快に聞こえ、それが
耳や肌に突き刺すように感ずるのは無理もないことです。

そして、誰かを殴りたくなり、傷つけたくなり、
殺したく思うでしょう。

こんなきつい鋭角波動の空間が広がっているのですから、
凶悪な犯罪や戦争が起こるのも当然のなりゆきでしょう。

元来、澄み切っているはずの空気が、
いま、ドズ黒い邪気に変わっています。
これでは、争いが尽きず、
原因不明の病も発生するでしょう。

人の心も体も、何もしないでも、
ただこの世に存在するだけで傷つき、
どこかへ逃げ出したくなります。

その傷が深くなって、心の奥底に達し、
体調にも不調を来たすのは当然のことです。

この空間の傷つきよう、汚れようは、
海や川の水の汚染と同じです。

透明度が無くなって、先が見えない・・・
悪臭が漂い、まるでドブ川です。

金魚鉢の中の水が汚れたら、
金魚は病気になり、死にます。

私たちの住むこの世界も金魚鉢の中と同じです。
でも、私たちが金魚と違うのは、汚れないように、
いえ、汚さないようにする知恵と力をもっていますし、
もし汚れたとしても掃除をします。

しかし、これだけ汚れているのに掃除もしないなどとは、
やはり現代人は金魚と同じなのでしょうか?

世の中が、冷たくて、尖っていてて、痛くて、暗くて、
気持ちの悪い感じがするのはこの鋭角波動のせいです。

逆に、ここは空気のよいところだ、
あ〜あ、気持ちがいい・・・と
思わず背伸びをしたくなるところがあるでしょう。

そこは、螺旋波動の存在する場所です。

和良久の稽古場にくると、
「気持ちが良い」と言う人が多いのは、
部屋内の空気を稽古によって、鋭角波動を除去し、
螺旋波動に変えているからです。

さあ、ここで皆様の使命です。
いえ、特別なことをするわけじゃありません。

各地区で、和良久の技をただ淡々と行うこと・・・
これだけです。

それでどうなる?
それで、空気中のトゲや角を削り取り、丸く研磨して、
丸い穏やかな和の空気に変換させるのです。

鋭角波動、つまり邪気が消えていくと、
そこは、温かくて優しくて光輝く場となります。

そうすると、その場は大きな和合の世界、
つまり「大和の国」に変わることになります。
本来の日本の姿の再生であります。

螺旋波動を発生させる基は言霊の妙用です。

その言霊の妙用はツルギによって発動します。

破邪顕正という意味は、単に悪を懲らし、
正義を現すというだけでなく、このように、
邪の働きである鋭角波動を除去し、
正しい働きである螺旋波動を顕すことなのです。

日本とは、一言で言えば「言霊の幸はう国」です。
言霊の幸はう国とは、何もおしゃべりする人が
多い国と言うことではありません。

言霊の幸はう国とは、螺旋波動の満ち満ちた国
であるということです。

ツルギの威徳輝く国であるということです。
破邪顕正を断行出来る唯一劒の国ということです。

何度も引用しますが「昔のツルギが世に出ぞよ。
昔のツルギが世に出ると申すのは、
日本魂の誠の人民の光が現われて
世界の間に合うようになることであるぞよ・・・」

この神諭はまことに重大であると存じます。

まさに、このお諭しの通りにやれば
「世界の間にあう」ことが出来るのですから。

虚空をもう一度触って見て下さい。

日本も、こんなに空気の傷つき汚れた国となりました。
もう、ツルギの力によって、この世界中の空気の傷を
修復させていくしかありません。

これだけ台風が連続して発生するのも
神の慈悲であります。

日本は神国。
まことの力〜ツルギの国です。

「まこと」とは真言のことであり、
真言とは仏教用語で言霊のことです。

力とは、三種の神器でいう「ツルギ」のことです。
つまり「まことの力」とは、
言霊劒(ことたまつるぎ)のことなのです。

邪気が発生すれば、速やかにそれを祓う
自浄作用が自然発生する、まことにありがたい国です。

台風は、ツルギの働きの内の「天之叢雲神劒発動」であり、
また、地震は「草薙之神劒発動」です。

日本には、常に円やかな気に満たされています。
だからこそ神国と言われるのです。

その円やかな気が鋭角に満たされ始めると、
必ず台風(神風)が起こり、
日本中を覆う鋭角の気を削り取ります。

そして、固く、鋭角になった日本の空気(神気)を和め、
温かく光に満ちた国土に再生するのです。

出来うることなら、こうした台風や地震、津波などの
祓戸の大神様に登場いただかなくても良いように、
我々人民は罪をつくらないよう、
そして空気中を痛めないよう
十分に気をつけていかねばと反省する次第です。

また大難が来ないよう、常に鋭角波動を除去する
作業である螺旋の技を行って小難に祀り変え、
願わくば無難となさしめ給うように
努めねばと思います。


続く・・・