特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座473


「ウ〜とどめの言霊」


まず、今年下半期の稽古の整理をしてみる。

初心の稽古人さんには以下のようなことを
鍛錬していただいたことを確認していただきたい。

そして最後に記した「ウ」の稽古に励んでいただきたい。

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1、八力の型

2、八劒の型

3、言霊発声

4、八劒の型〜基本組稽古


①斜めに持つ <==「ス」〜内外の旋回で祓う

②水平に持つ <==「ウ」〜下から、上からの突き

③タテに持つ  <==「ア」〜凝解で打つ

④ヨコに持つ  <==「オ」〜分合で打つ

⑤ヨコに持つ  <==「エ」〜動静で打つ

⑥タテに持つ  <==「イ」〜引弛で打つ



5、ウの旋回による巻き込み


■相手が、突きの状態でこちら中田につける

※中田から、一拳(ひとこぶし)分を離す。
  つまり腕が通る間隔を開けて突きの体制で
  静止してもらう。

■こちらは、相手の劒より一段低く劒を構える。

  <==内外旋で祓う

●内旋の祓い
 
①足は自然体で楽にして緩め、円を描き、劒を左か
  ら上を通り右に抜ける。

②腰を落とし、相手の劒尖の高さに、自分の鼻の
  高さを合わせる。

③一回りしてきた劒の勢いを加速させ、鼻先にある
 相手の劒を祓う。

④祓う時、自分の中心に劒が位置し、中田に力を込め、
 「ウ」の状態に入る。

⑤祓うと言うより、旋回してきた劒が中心に来て、相手
 の劒に触れた時弾け飛ぶようになる。

⑥例えば、電流が流れている時に物が触れて弾ける
 ような感じである。ウは真空放電の極みである。

●外旋の祓い

以上の逆に回し、以下要領は同じである。

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<補足>

ウの旋回の稽古

この稽古は、武道をなすにあたって
非常に重要な力を育む稽古である。

世の武道を鍛錬する者達は、
このウの力を得んがために日夜、暗中模索し、
苦労しているのである。

その昔、武者修行といって、山に篭り、修行の旅に出、
神仏に頼み、真剣勝負を繰り返すも、
すべてこのウの力得て、おのれの力を最大限に発揮させ、
もって世に出んがためなのである。

このウの力さえ得たならば、何をしても技が効く。
好きなように動けば、すべて技となるのである。

従来の方法で、この力を得る者はごく稀であり、
それこそ何万人に一人の割合でしかない。

それも、ある日突然何かの拍子に
「これだ!」と悟って得たものなのである。

そして、この力を得た者は、
各々の得意技をもって流儀を名乗り、
その流儀の開祖となって一流一派をなしてきた。

このように稽古形態のはっきりしない従来の方法では
ウの力を得るのはかなり困難であった。

艱難辛苦を舐め、しかも誰もが必ず
会得できるとは限らない神秘な力「ウ」。

しかし、これを得る手段がとうとう復活した。
言霊の妙用によって可能となったのである。
それが和良久である。

和良久は、たんに精神武道といわれるのは
まことに遺憾である。

それは「心ばかりで実が伴わない」と言う
意味合いを込められているからである。

和良久はもちろん言霊の武道であり、
その意味は神への道を第一にするということでり、
その為の稽古であると言ってよい。

和良久は、この恐るべき爆発力をもつ
「ウ」の力を得、あまつさえそのウの力に
高度な技術体系が加わるのであるから、
まさにの空前絶後の武道と言える。

そんな大きな力を得るのは私には無理だ?
・・・ご心配は無用である。

人には無理でも、神には出来る。
神はすなわち言霊である。

その無限絶対無始無終の極点音声が「ス」であり、
スに誘う音声が「ウ」である。

ウと言う、爆発的極限の段階を経て静寂なる世界
スに至ることを得るのである。

ウの追求こそ幽から顕へ、また顕から幽へ至る
鎮魂帰神への道である。

これにより艮(うしとら)の
金神のお働きを覚ることが出来る。

ウはとどめの言霊である。

ありがたいことに、この世に
生かさせていただいているわれわれには
この言霊の活用が許されている。

否、言霊の活用をせないで人生は無いと思う。

選ばれた者だけが言霊を使える?
そう思っている人には永遠に神は無い。

いま我々は言霊の中に抱かれているのである。
言霊の守りを受けているのである。

そして、その言霊によって未来が開かれる。

続く・・・