特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座489


「ますみの鏡の火水(ひみつ)」(1)


『ますみの鏡』と言う75声の音韻表が
私たちの稽古の指針であることは、
稽古で述べたとおりである。

この音韻表、そのまま平面的に眺めたとて、
さっぱり訳がわからない。

また、その書いてある音声通りに、発声し、
稽古を行っても全体の意味が理解できるものではない。

表の外側に記されている
「内」「天中道」「外」というのは何か?

また、「喉・唇・歯・舌・牙」や
「天・地・結・水・火」とは何を意味するのか?

何より、なぜ、この表を『ますみの鏡』と言うのか?

この鏡の意味するところは?


私は、これらについて師からは教導なく、
また、どの文献にもその意味について書き記されてない。

特に名前には意味があり、それは、
名づけた者がこうあれ・・・と、
願いを込めて成り立っているものであるはずである。

現に名前の由来を調べれば、その土地の歴史が分かり、
また、人の性質なども有る程度読める。

言霊のもつ響きというものは、
そのバイブレーションが天地万有に伝播し、
深い影響を与えるものである。

きっと、この表・・・いや、この表に限らず
物には何らかの願いが込められて、
名前をつけられたはずである。

そう思いつつも、私は長年意味が理解できなかった。

しかし、75劒をこつこつと稽古を重ねていくにしたがって
言霊の妙用のお陰か、
その意味が徐々に体を通して染み入ってくるのである。

それは、頭ではなく、体が理解をし、
脳の意識ではなく、身体の意識として理解していく・・・

この表は活動力そのものである・・・
と言うことが分かってきた。

ただ眺めて、考えたとて
理解できる類のものではないのである。

動きには、動きをもって解き明かさねば
理解出きるものではない。


続く・・・