特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座547


75剱は一生をかけて


75剱の稽古につきまして申し上げます。

個人差もあり、また何より
私の指導力不足を痛感し、
なかなか先へ進むのが困難であります。

この75剱、ひとつの法則性があって、
その要領をつかめば
一気に75通りの動きが身につくのですが、

技への探究心と反復稽古が、今のご時世では、
一般にはそういった環境に身をおくのは
難しいのではないかと思うこのごろです。

例えば学校のように、
段階を踏んで順に指導できればいいのですが、

常に入れ替えの激しい道場稽古で、
新しい方と古い方との合同の稽古に
なってしまいますので、
稽古ではその中庸をとって行う都合上、
先へ進みかねることになります。

75剱といいましても、その使い方には
多岐にわたるものがあり、
たとえ動きを覚えても、
それを様々な動きに対応させ、
変化に追いついていこうと思えば、
本当の深いものがあります。

私はこの75剱を
幻のままにおいておくつもりはありません。

できるなら、総ての稽古人に
習得して欲しいと願っています。

自由に言霊の水火を駆使して動けることは、
例えようのないくらい楽しいものですから。

と言って、やはりこの75もの技を習得するには、
それなりの根気と熱意が必要でしょう。

私自身、この75剱の変化に
追いついていくのが容易ではなく、
本当に毎日の稽古に四苦八苦しています。

今日も、出口鯉太郎理事にお許しをいただき
「ウリズン山荘」をお借りして篭って稽古をしました。

周囲を木々に囲まれ、静かな環境の中で
気持ちを整理でき、この誌上講座を発信しています。

やはり75剱の深さに、
とてつもないボリュームと大きな壁を感じます。

また同時に、たとえようのないこの爽快感は、
75剱が出来ること(表面的な動きにせよ)
者の特権ではないかと一人ぬか喜びしています。

思うに、やはり75剱は、一生を通して
じっくり練っていかねばならない技のようです。

「ア」の剱一つでさえ、
私は「出来た」と偉そうに豪語しかねるのです。

それほど、一つ一つの言霊のもつ妙味は
広大な大宇宙のように深いもののようです。

よって、技の数を多く習得していただく指導を改め、
まず75剱の基本である、
八つの剱を学んでいただくことにしましょう。

その八つの剱とは、
ヨコの剱と言われる「アヂヤキ」四つ、
そして、タテの剱と言われる
「モネポテ」の四つの、計八つです。

古参の方でさえ、
これがするすると出来る方が少ないのですから、
やはり私の稽古方針に問題ありと
言わざる得ないでしょう。

深く反省しています。

この八つの剱が容易に理解できれば、
あとは自身で「75剱」を明瞭にすることが
できるはずです。

しかし、すでに個人的に75剱への道を
歩まれている方には、
引き続き頑張って進めてください。

そういった方々には、一般とは別個に
稽古会を開いて、指導しようとも考えています。

私にとってもこの技を後世に
残してくれる人の登場を待たれます。

さて、時は風雲急を告げ、
いつ何が起こるやらわからない事態に直面しています。

75剱の技は、こんな時代だからこそ必要であり、
だから和良久がこの世に現れたのでしょう。

しかし、75剱の技は
先に言った「八つの剱」に集約されています。

さらに、その集約されたものが「八剱」の型であり、
そして大基本が「八力」の型です。

私は、この身はささやかながら、
思いは「人類を救う」などと言う
大胆な志をもって稽古をしています。

どうやって人類を救う?といわれれば
またややこしい、わけのわからぬ話をして
煙にまくことになり笑われますが、

とにかく、人が何かをこころざし、
そしてどうせやるなら、
出来るだけ大きいほうが
やりがいも感じるものです。

和良久は、やがて海を渡り、
世界中に普及への道をたどります。

しかし、世界中に広がったとき、
その心と技が違ったものとならぬように、
われわれは今しっかりと腰をすえて
鍛錬せねばなりません。

いまいらっしゃる皆さんとともにやっていけたら
この上なく幸せに思います。


<和良久稽古次第>

1、神前礼拝

2、八力〜四方

3、八剱〜四方

4、鎮魂〜言霊発声

5、一般稽古生 〜基本八剱のみ

6、求道者 基本八剱完全習得者〜75剱

7、八力〜前方

8、神前礼拝


<番外稽古>

幽斎の行

八剱の組討

様々な75剱の組み方

理念勉強

ますみ鏡〜音韻表記憶

水茎文字〜文字習得

その他


続く・・・