特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座17

攻防の理

「組技の方式」

一般の武道では、技を決めるには、一定の方式があります。

心得ていてもいいと思いますので、書いてみます。

まず、相手の一打目の攻めを受け、その次に二打目を打たせないようにしてから相手の体のバランスを奪い、こちらの予定していた技を出しやすい体勢に持ち込み、反撃を加えます。

この方式にのっとってすべての基本的技は形成されています。

1、距離(間)の種類

(1) 近距離 〜掴みあいの間 
(2) 中距離 〜突き・蹴りの間
(3) 遠距離 〜剣(武器)の間

2、防御の種類

(1) 押さえ 〜相手の打とうとする所を押えて打たせない。
(2) 払い  〜相手の攻めを受けの技で払い、崩す。
(3) かわし 〜足捌き、体捌きで間を取る。

3、組技の順序(素手の場合)

(1) 危険回避 相手の攻めを防御し、身を守る。 
(2) 追撃阻止 防御した後、二打目を打たせない。
(3) 崩し    相手のバランスを失わせる。
(4) 反撃    充分な体勢を整えて技を反す。

例・・・・(1)  相手が左の突きを突いてきた。
    それを右手で払って、攻撃を避ける 
    <危険回避>

    (2)  次に、払ったらすぐ反射的に左手で
    突きを入れ、相手の勢いを止める。
    つまり2打目を打たせない
    <追撃阻止>

    (3)  相手の動きが一瞬止まったら、すぐ
    右手で相手の肩を下へ押さえ、次に繰り出す
    技(膝蹴り)にとって最もよい角度をつくる
    <崩し>

    (4)  相手の崩れた体勢に対し、
    思い切り良く、技を打ち込む。
    <反撃>


この後、(5)に「決め」つまり「とどめ」が加わる。

以上のケースの場合でしたら、背後へ回り込み
相手の襟を取って引き倒して座らせ、顔面を左手で押えて、右の手刀を相手の首に打ち込む。

続く・・・