特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座227


問答集 (24)


「修行とは何でしょう、またそれは
苦しいものなのでしょうか?」


鎮魂に至る過程において、四魂が練られ、
帰神において一霊と直結します。

私たちの修行とは、一言で言えば
「鎮魂帰神」のことです。

鎮魂帰神とは「神からの道、そして神へ向かう道」
のことであり、肉体の行を通して霊魂の向上を得、
その霊魂が神とつながるものを願うことを言います。

さて、そうなると修行というのは
特別な条件を設けて難行苦行を行うことのように
とらわれがちです。

確かに山に篭って一人で技を練り、
精神を練るのも大切でしょう。

また一時、過酷な条件を設けて
肉体に苦痛を与えることも無駄ではないでしょう。

しかし、大和の国〜大いなる和合の国と
言われるわが国で言う修行とは、
決してそういった妙なものではありません。

日々神に祈り、神に親しみ、衣食住を正し、
天職をまっとうする毎日の生活の中にこそ
本当の修行があります。

楽天主義という言葉があります。
天命を楽しむということです。

天から与えられた意志を、楽しんで果たしていくことに、
自然と向上がともなうものと思います。

いろんな人に会い、いろんなことをなし、
いろんな目に合って、喜怒哀楽を味わい、
その中で魂を向上させうるものがあるのです。

武芸者にありがちな、人を嫌い、世を恨む、
いわゆる「世捨て人」にならぬよう
気をつけなければなりません。

なぜ自分がこの世に生を受けたのか、そして自分は
この世に於いて何をもって貢献できるのか・・・
それを考え、また躊躇なく実行に移すところに
向上があるように思います。

このように、日々人生に面と向かって進むことこそ
修行ではないかと思います。



続く・・・