特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座228


元の昔にかえす〜水茎文字


和良久の稽古は、身体操作を八力に合わせ、
腰を中心とした動きになるよう稽古をしています。

何となれば、それが元の日本人の姿だからです。

和良久の稽古の主たる目的は、
「元の昔」に返すことです。

体の動きばかりではなく、心のあり方までも、
そのようにもっていくことになるのですが、
そのためには、どうしても思考力までも
スイッチを切り替えていただく必要があります。

「漢字」「ひらがな」などが無かった時代。

人と人のコミュニケーションが「水火」
つまり気や息などであった時代に遡って
稽古してみるのも大切なことなのではと思います。

そこで私たちには「水茎文字」という神代文字があります。

そして、それに息吹を与える音韻の配列表なる
「ますみの鏡」があります。

「水茎文字」と言うのは、
琵琶湖の水面に現れた75通りの文字で、
龍神がこれを護っていたと言われます。

出口王仁三郎聖師は、この神霊を
綾部大本の神苑内にある「金竜海」に移され、
そこで同じく75の文字を浮かべられています。
これは「言霊の音韻文字である」と言われています。

「ますみの鏡」は、「天地人の三才を映す鏡であって、
75音の中に天地開闢から天文地理、修身斉家、
君子父子の序など、あらゆるものの原理が
ここに照らして明らかになる」と考えられています。

これからの和良久の稽古において、
この文字を用いながら、思考を神代に飛ばし、
八力をもって体を神代に飛ばしてみましょう。

「元の昔」へタイムスリップし、
本当の大和のまほらばの感覚を全身に取り戻しましょう。

しかし、ただでさえ世間受けしない和良久が、
ますます世間受けしない道をたどるのでしょうか(笑)

でも、和良久はスポーツや娯楽や、
健康体操の類で世に出したものでは無く、
あくまでも神と人が結ばれるための鎮魂帰神の行なのです。

元のあるべき姿を忠実に再現していく・・・そのためには、
縁有る人々の中で受け継がれる・・・そうなってしまうのは
しかたのないことだと思います。

以前にも申し上げましたが、
「我々がツルギを選んだのではなく、ツルギが我々を選んだのだ」
と言う、謙虚で、素直な気持ちを、もう一度お持ちいただく
覚悟がいるのではないかと存じます。

とにかく「今」やらねば後がないように思います。

そういう時代に入ったことを私は切に実感いたします。




続く・・・