特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座62

75剱〜言霊剱 (19)

『 入り身から受身 〜攻防一体 』

・・・遠心力から求心力へ、そして求心力から遠心力へ

「打つ」ということと「受ける」ということがしっかり把握でき、
それが実際に出来るようになったら、今度はその攻防を
一度にやってみます。

これは基礎的な剱「八剱」の動きのつなぎですので、最初は
落ち着いてゆっくりやれば、一見複雑に見えますが必ず出来ます。

〜注意〜

●火は、打ち込んでいく方の役のこと
●水は、受けていく方の役のこと
●「ウ」に始まり、「ウ」で間を取り、
 「ウ」に帰る
●呼吸を間断なく行う
●八力を確認しながら、落ち着いてゆっくり行う
●火から水へ、水から火へ転ずる稽古であることを忘れない

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■パターン(1)

「火の役」 〜 遠心力から求心力へ

最初「ウ」 で相手につける

 「引」 一歩踏み込み         (吸う息)
 「解」 もう一歩踏み込み打つ    (吐く息)
 「ウ」 一歩引いて間を取る     (呼〜吸の同時存在)
 「弛」 受けの体勢に入る      (吐く息)
 「凝」 受ける             (吸う息)

最後「ウ」に戻る

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「水の役」 〜 求心力から遠心力へ

最初「ウ」 で相手につける

 「弛」 受けの準備体勢を取る    (吐く息)
 「凝」 受ける             (吸う息)
 「ウ」 剱を垂直に立て間を取る   (吸〜呼の同時存在)
 「引」 打ちの体勢に入る      (吸う息)
 「解」 一歩踏み込んで打つ     (吐く息)

最後「ウ」に戻る

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■パターン(2)

「火の役」

最初「ウ」 で相手につける

 「凝」 一歩踏み上げる       (吸う息)
 「弛」 もう一歩踏み込み打つ    (吐く息)
 「ウ」 一歩下がり間を取る     (呼〜吸の同時存在)
 「解」 受けの体勢に入る      (吐く息)
 「引」 受ける             (吸う息)

最後「ウ」に戻る

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「水の役」

最初「ウ」 で相手につける

 「解」 受けの準備体勢を取り(吐く息)
 「引」 受ける             (吸う息)
 「ウ」 剱を垂直に立て間を取る(吸〜呼の同時存在)
 「凝」 受けの体勢に入る  (吸う息)
 「弛」 打つ        (吐く息)

最後「ウ」に戻る

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稽古順

 八力の名称を声に出して言う、言った後に剱を動かすこと。

 パターン(1)も(2)も火・水とも各自、最初は一人でしっかりやってみる。
 相手の動きに惑わされないよう気をつけること。

 次に二人組んで剱を組み合う。

 最後に、角張った動きを綺麗な螺旋運動にもっていく。

●剛→柔→流の稽古段階を踏むこと。

この稽古は・・・

まず打ってから、打ち返してくる相手の剱を受け、逆に受けてから
打ち返すという、まるでキャッチボールのような関係である。


続く・・・