特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座93

鶴と亀

鶴と亀と合わせて「ツルギ」」と読みます。

鶴は「霊」、亀は「体」であり、ツルギは霊体一致、
神と人の融合を表しています。

ツルギの先端に向う真っ直ぐなフォルムは
鶴が空に向ってくちばしをもたげて鳴く姿のようです。

また、ツルギの下の取っ手の部分は末広がりに丸みを帯び、
それは亀の安定した姿です。

また、ツルギの形は「六角形」であり、亀甲の文様が映ったものです。
まさに鶴と亀の融合した姿を伺えます。

六角は水晶の結晶であり、水晶は水の純粋な水火(イキ)の凝ったもので、つまり水が体的に現れたものです。

そのように水の水火が具現化したものをツルギと言います。

「水水火」と書いて「ツルギ」と読むことからもそれは理解出来ます。

それは瑞の御魂(みずのみたま)であり、
これはスサノオノミコト様のことであります。

鶴は虚空に軽やかに飛翔し、亀は大地にしっかり体を安定させ、
それは天地のあるべき姿を示しています。

いにしえより「鶴は千年、亀は万年」と言います。

千年は、「尖念」であり、先端への集中力であり、中心の軸であり、
点であり、天剱です。それは神への道です。

万年は、「満念」であり、充足し円満晴朗に広がった思いであり、
地に落ちた重心であり、それは地剱であり、神からの道です。

また、鶴は梅、亀は松に例えられます。

梅は、神の法(のり)が、梅の花が慎ましやかに開き、
風に乗って香ばしく匂い、そして最後にしっかり実を結ぶが如く・・・を表し、

松は、険しき場所、枯れた土地でもしっかり大地に根を張るような
力強さと忍耐を表しています。

そして、大本には綾部と亀岡の二代聖地があります。

綾部は鶴山と呼ばれ、亀岡は亀山と呼ばれます。

この綾部(鶴)と亀岡(亀)を合わせて「ツルギ」とも呼称できます。

「山」の言霊解は、どっしりと大きくそびえたつこと、
また物事の隆盛を表します。

霊的な次元の上昇と、体的な次元の上昇が成就し、三千世界の立て替え、立て直しを成すに神界より定められた重要な霊的磁場であります。

「梅で開いて松でおさめる神国の世にいたすぞよ」
大本開祖のこの初発のお筆先を今一度噛み締めたいと思います。

このお示しを鑑みますと、高い理想を持つとともに、
しっかりと現実を見据えた行動力が神の世〜地上天国を
樹立させるのではないかということをお教えくださっているように存じます。

鶴と亀・・・相互に天地を結ぶお役目をいただいた、まことに
目出度い生き物です。

私たちは、この化身「剱」を手の中にいただき、
やがて来る「みろくの世」の到来を信じて、
ひたすら人類の和合を願いつつ、今日も健やかに稽古出来ることを
神様に感謝したいものです。


続く・・・・