特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座381


「螺旋」(4)


自然が作る形は美しく、また力強い。
なぜ美しく見えるのか?

それは妙なるバランス。

鉱物、植物、動物をはじめ、山、空、海、風・・・
一見、がちゃがちゃとした雑な形に形に見えるが、
よく観察してみると、そこには上下、左右、前後に
絶妙なバランスが秘められ、生命力に溢れた力が
伝わってくる。

それが、こちらのバランスと相呼応し、
共鳴し感動を覚えるのである。

神の力を「八力」と言い、これは螺旋力のことである。
神が作り出す大自然、万物の造形・・・
それは螺旋力による芸術作品である。

いずれも一定の法則に従い、その作品には複雑で、
しかし規則制のある螺旋の痕跡が残る。

螺旋がいかに自然の中にあるのか・・・

●ヒマワリ、松かさの種の並び
●植物のツル
●貝〜オーム貝、巻貝
●指紋
●鬼蜘蛛の巣
●ウェルス・DNA
●銀河系
●台風・竜巻
●鳴門の渦潮

・・・その他数え切れない。

お馴染みの螺旋運動の代表的なものに、台風がある。

台風は、空気の螺旋運動。
それは中心に近づくほど風速は強い。

回転運動では、中心に近づけまいとする遠心力が働いており、
風速が強まると遠心力も大きくなるため、
空気は中心からある距離のところから先には進めなくなり、
進めなくなった空気は上空へと押しやられる。

しかし、台風の眼の領域に入ると、風は急に弱まり、
青空が見え、静寂がある。中心とはこういうものか。

眼が通過した後は、風向きが反対の強い風が吹き返す。
螺旋の特性である。

中心がある地点の西側、または北側を通過する場合は、
風向きは「東→南→西」と時計回りに変化し、
東側や南側を通過する場合は、風向きは「東→北→西」と
反時計回りに変化する。

とにかく私達が自然から学ぶものは多い。


続く・・・